毎週土・日 ・月開廊 合計6日間
13~17時まで
三星静子の布コラージュは、使い古しの布を利用して絵にしたもの。石川県能登出身で結婚後は東京の普通の主婦であった三星静子(1913-2016)は、倹約家で使い古しの布や手製の子供服のはぎれをを捨てるにしのびず、それを切り張りし絵にした作品で92歳でデビュー、103歳で亡くなるまで創作を続け、その間、日本橋高島屋で2度、長野市の美術館でも個展を開いています。その鮮やかでかつ洗練された色彩、そして生命感あふれる作品は多くの人を驚かせ感動を呼びました。
著書「私は99歳のアーティスト」には、代表作といえる作品の数々とともに、生い立ちや72歳で夫と死別してからの一人暮らしの思いが語られています。高齢者特有の体中の痛みに悩まされても、コラージュの構図を考え、制作する時はそれを忘れられる、と高齢者こそ趣味を続ける意義を語って今日的です。
今回の展示には、遺作の多くを遺族(三男と、長女で日本刺繍作家の草乃しずか)から託された、二人のいとこにあたる清里在住の水彩画家、三星喜代子の、「作品の売り上げを、置き去りにされたように遅々として進まない能登の復興に役立てることができれば」との思いがあります。ご高覧よろしくお願いいたします。
展示作品
大(50×40センチ)15点
色紙大 50点